TORNADO GR.Mk.1(トーネードIDS)

ハセガワ 1/72

TORNADO GR.Mk.1(トーネードIDS)前

対空ミサイルの発達により、大型の爆撃機による高々度爆撃出来なくなった時代に高度な航法/攻撃システムをもち、全天候低空侵攻能力で敵の地上目標を粉砕する、尚かつ高速性能と低速性能を兼ね持つ可変翼、そんな思想で作られた一連の攻撃機にはF-111やSu-24(これは本来違う目的なのだが)などがありますが、NATO陣営の答えがこのトーネードです。

TORNADO GR.Mk.1(トーネードIDS)後ろ

ジャギュアと同じく、国際共同開発(といえば聞こえがいいが、資金がなく戦闘機の自己開発がママらななくなった英国と敗戦国故、それが出来なくなったドイツとイタリアが参加。(フランスも参加するはずだったが、相変わらずの政治的意図で途中から脱退)した機体で、各国の要求を満たすためにIDS(航空阻止/攻撃)とECR(電子戦/偵察型)、英国空軍向けのADV(防空)が作られました。

1991年に起きた前年のイラクにによるクェート侵攻に対する作戦、いわゆる「湾岸戦争」に英国のトーネードが参加し、最初の一週間で6機も撃墜されるという不名誉な結果を残しましたが、類い希なる高速低空侵攻能力(これはそもそも、ヨーロッパの起伏のある土地でまさに山を這うように飛ぶために作られたシステムで砂漠だとその価値も若干そがれるのではないかと思われる)はF-111無き後では貴重な存在です。

TORNADO GR.Mk.1(トーネードIDS)前アップTORNADO GR.Mk.1(トーネードIDS)後ろアップ

で、その湾岸戦争に参加した機体を作ってみました。ハセから限定キットで出ていたモノをそのまま作っています。中古屋で安く売っていたモノをたまたま手に入れたので。
出来は悪くないのですが、チャフ/ディスペンサーポッドが入っていないのでそれをイタレリのキットからコンバートして尚かつディティールアップ、主翼折りたたみ部のゴム部分や、水平尾翼の基部などは違うので作り直しです。
作戦参加回数がマーキングされていますので、JP-233を搭載しているのは変なのですが、トーネードといえばこの兵装なので搭載しました。他はほぼストレートです。

TORNADO GR.Mk.1(トーネードIDS)上

可変翼や大きめの垂直尾翼のせいで大柄の機体に見えますが、実はF-16クラスの機体で意外とコンパクトです。野暮ったくあまり好きではなかった機体ですが、作ると設計者の妙なこだわりも見えてきて、それなりに好きな機体になりました。

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