F/A-18C HORNET(ホーネット)

フジミ 1/72

F/A-18C HORNET(ホーネット)前

F/A-18C HORNET(ホーネット)概要

F/A-18の開発は、そのルーツをかつて軽戦闘機で名をはせたノースロップのF-5シリーズに求めることが出来ます。それはF-5をスケールアップし、空戦性能をさらに高め、F-5を使用している国やさらにその上の機体(ミラージュやF-104)を使用している国まで含んだ買い換え需要を狙った計画「P-530コブラ」です。
「P-530コブラ」は後のLWF(軽量戦闘機)計画(F-14やF-15の高コストの大型戦闘機に対するペンタンゴンの格闘重視の軽戦闘機派の意見が珍しく通った計画。ベトナム戦争でのミグとの戦闘が大きかったのでしょう。)でYF-17としてYF-16と競争するのですが、F-15と同じエンジンを積んでいるYF-16が勝利し、安い数を揃える機体(もちろん、戦闘機&攻撃機としても優秀でありますが)としてF-16はF-15をさしおいて空軍の主力機になるわけです。
敗れたYF-17、普通はここでNASAの研究機か博物館行きになるのですが、運良く海軍がコルセアとファントムの後継機を探していたのでした。米政府は空軍の採用したF-16を勧めたらしいのですが、エンジンが2つないから不安とか言い訳。ほんとは空軍の採用した機体を採用したくなかったのでしょう。

F/A-18C HORNET(ホーネット)後ろ

めでたく海軍機としてのリスタートが出来たYF-17ですが、ノースロップは海軍機の経験がないというので主契約がマクダネル・ダグラスに移ることに。
海軍機としてのYF-17はあまりにも貧弱なのでいろいろと海軍の要求を満たした結果、形は似て非なる機体になったのでF-18と改称、コルセアの後継機としてA-18を別に作る予定だったのが多分、議会での予算の通りやすさを目論んだのであろうF/A-18という世にも珍しい正式名となったのです。
最初の頃はコルセアよりも搭載量が少ないとか、航続距離が極端に少ないとかいろいろ言われていましたが、結局は海軍の主力機に収まり、F-14の後継にも改良型のF/A-18E,Fスーパーホーネットが就役し、現在の米軍の空母上はホーネットだらけになったのですから、この機体が優秀だということは自明の理でしょう。

F/A-18C HORNET(ホーネット)前

F/A-18C HORNET(ホーネット)の製作

フジミのキットはF/A-18Cでは最後発のキットです。ランナーについたパーツ状態でぱっと見、インテーク内部の再現や、レーダー内部の再現、ちょっと濃いめのスジ彫り、エッチングパーツが付属しているなど、かなり製作意欲をくすぐる感じです。
ハセガワの古い型の凸彫りを凹彫りに直したキットと比べても雲泥の差に感じられます。しかし、それが間違いの元でした。
組み立てはパズルの上に各パーツがことごとくズレを起こしているというとても初心者にはお勧めできないキットです。

F/A-18C HORNET(ホーネット)垂直尾翼 F/A-18C HORNET(ホーネット)裏

インテーク内のパーツは正直使えません。インテーク先のパーツと見事な段差が出来るので修正不可能。僕みたいにプラペーパー丸めて奥行き作るか、プラ板黒で塗って塞いだ方がいいですね。
エンジンノズルもいただけないので、ハセガワからコンバート、燃料タンクも形がおかしいのでハセガワから、サイドワインダーはまだマシなのですが、スパローはヒケがあるし、翼の大きさや形が違うので、武器セットから持ってきた方が正直良いです。僕は、キットのモノを修正しましたが。
主脚はハセガワのよりはマシですが、だいぶ修正。前脚はハセガワのキットのモノを修正して取り付けました。タイヤ類は自重変形表現をしているのですが、個人的に嫌いなのでハセガワから持ってきました。
一番困りものがキャノピー。枠とキャノピーのガラス部分が別パーツなのですが、合わない。多分、枠とキャノピーをくっつけてそれを修正し、ヒートプレスで抜いた方が綺麗に仕上がるはずですが、僕はバカ正直にキャノピーを無理矢理擦り合わせました。あんま、上手くいきませんでしたが。
あ、射出座席は座高が低すぎるので底上げしておきます。
格好優先で主翼下にはSLAM(Standoff Land Attack Missile)を載っけておきました。
ほんとはカナダ空軍の記念塗装機を作るつもりだったのですが、デカールの色に間違いがあり、それを修正するのは不可能なので、米軍の国籍マーク欲しさに買っていた別売りデカールがダムバスターズのモノで、これは派手でよいと思いこちらで製作することに。しかし、ハセガワのキットの付属のモノも同様のモノでハセガワの方が色が好みだったので、結局ハセガワの方を貼ることにしました。
実際の製作記は「1/72F/A-18Cホーネット製作現場」に詳しくあるので、こちらをご覧下さいませ。

F/A-18C HORNET(ホーネット)&F-16

F/A-18C HORNET(ホーネット)の製作を終えて

難儀なキットだし、エンジンの騒音の大きいF/A-18はうちの上空を飛んでうるさいのであんまし好きな機体ではなく、果たして作り始めたのはいいけど、完成するか心配でしたが、無事完成しました。実際、製作中の夜間飛行訓練があってうるさいのなんの。「オレは何やっているんだろ?」とか思いましたよ。
いざ出来てしまうと側面から見た形状はぺったんこで味気ない形ですけど、斜めから見た形状は結構かっこいいですね。足回りも海軍機らしく骨太でどっしり感があります。
F-16と並べてみましたが、やはりちょっと大きい感じですね。写真だとパースがついてえらく大きく見えますが。
大きな画像を用意しました。画像をクリックすれば大きな画像が開きます。

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