F-16CM FIGHTING FALCON(ファイティングファルコン)
タミヤ 1/72
F-16CM FIGHTING FALCON(ファイティングファルコン)概要
かつて、いや今現在でもあるがF-4ファントムという飛行機は異質なデザインだったと当時の飛行機好きはいう。F-100を始めとする実用化されたセンチュリーシリーズの末尾を飾る戦闘機としてみると異質かもしれない。しかし、自分自身にとってはF-4という戦闘機はそこにある「戦闘機」であり、異質でも何でもなかった。
物心ついたときの主力戦闘機がF-4であり、何かの図鑑で見たときに自衛隊の最新導入予定と書かれていたのがF-15だった。F-15はF-4からの流れだと違和感のかけらもない。背中のスピードブレーキを開いて着陸する絵だったからそこは違う感はあったけど。
で、その図鑑に書かれていた最新戦闘機がF-16だった。自分的にはこっちのほうが衝撃的だった。なんかちっちゃくて華奢でミサイルもついてないプレーンな状態だったから。子供的にはでっかくてミサイルいっぱい持っている方が強そうであるから。しかし、一つだけこいつは強いのかな?と思ったのがあの、ハイビジな三色カラー。F-4やF-15の地味なグレーに比べるとヒーローロボット的な派手さはあったのだ。
だから、ハセガワのYF-16はガンプラ我慢して買ったし(しかし、当然のごとく塗り分けて作れるわけもなく)、ビッグワンガムのF-16FSDも手に入れた。
時は経ち、高校生の頃。ガンプラからキャラクターモノに比重がいきスケールモノは若干疎かになっていたが、模型誌の記事くらいは読んでいた。キャラクターモノも「リアル」が売りになりコーションデータ貼り付けたり、迷彩とかやっても問題ない時代に。まあ、むしろ設定通りの色に塗ることが憚れる時代だった。リアルな色ってどんな色?って感じでウロウロとしていたら、いつぞやのモデルグラフィックスにノルウェー空軍のペンギンミサイル積んだF-16の作例があった。その時はかなり衝撃的でえ?あのF-16がグレー一色?リアルでかっこえー!
まあ、当時的には米軍はロービジ全盛でむしろハイビジを懐かしがる風潮があったみたいだが、インシグニアさえ見えないくらいに同化されたグレーがひどく実戦的でリアルに感じたのである。グレーに塗られたF-16が妙にタフな主力戦闘機に見えたのだった。まあそれもありなんで、YF-16に比べたらブロック15以降はある意味違う戦闘機だから。それから自分はF-16に惚れ込んだのだった。
しかし、ホントのところ、多分そのSF的なガジェット感のあるデザインが本来的キャラクター嗜好である自分にフィットしただけなのかもしれない。
F-16CM FIGHTING FALCON(ファイティングファルコン)の製作
ノーマルなF-16は初めてになります。かつて最新型にすべく、何回も作ろうとしていつも挫折していました。今回はF-CK-2経国と並べて見ようと軽い気持ちで。手持ちだったアカデミーのキットを引っ張り出したのですが、当時は問題ないかなと思っていた機首周りが気になり、一番の問題、クリアーパーツに色がついていることでアカデミー案は放棄。クリアーカラーに色がついているのはこれはこれ良い感じと思えるのですが、着陸灯まで色がつくので問題です。些細な事ですが。
で、もっと最新金型で出来も良さげなタミヤ製を制作することにしました。せっかく出来が良いので米空軍の最新ブロックCMタイプにしました。
基本いじり倒す必要のない良キット。素組でも十分です。気になる人はインテイク奥が塗りにくいので別パーツ化すること、アフターバーナー奥が再現されていないので何かしら手を打つこと、ACESIIがタミヤらしくなく、ブロックなのでここも手を加えたほうが良いこと、それくらいですか。後は好みでピトー管などを金属に変えればいいと思います。一部パーツはすり合わせをしたほうがいいかもしれませんが。翼端のライトニングスリットも好みで。1/72クラスはいらないかも。
CMっぽくするため、JDAMとHARMをぶら下げ、スナイパーXRとHTSポッドをつけました。ポッド類はこの組み合わせが流行りっぽいですね。JDAMはハセガワの武器セットから、ラックはハセガワのレガシーホーネットから失敬。CMだからではないのですが、曳航デコイシステムも作りました。アカデミーのキットを見ながら。ちょっとだけ役立ったアカデミー。
詳しい製作記はこちら→「F-16CMファイティングファルコン(1/72)製作現場」
F-16CM FIGHTING FALCON(ファイティングファルコン)の製作を終えて
タミヤの飛行機は作るのは初めてかもしれません。イタレリのタミヤ箱とかはあると思いますが。嫌だから作っていないのではなく、作る機会がなかっただけだと思います。
で、こうやって経国と並べることができました。似ているようで似ていない、しかし兄弟機であることは間違いない事実。
台湾空軍の背中にフライングタイガーのイラストをでっかく描いた戦勝70周年記念塗装機を作りたかったのですが、資料が足りなくて断念です。