F-102A DELTADAGGER(デルタダガー)
MENGMODEL 1/72
F-102Aデルタダガー概要
第二次大戦下、ドイツ出身で無尾翼機の権威アレクサンダーM・リピッシュ博士は無尾翼デルタの検証用グライダーDM-1を製作した。しかし、ナチスドイツが無条件降伏したために飛行できなかった。そのDM-1を参考にコンベア社が作った史上初のジェットエンジンデルタ機XF-92Aは音速こそ突破できなかったものの、亜音速域での安定を見せ、またリピッシュ博士のデルタ翼の理論、デルタ翼の超音速での有利性からコンベア社が超音速迎撃戦闘機として作り上げたのがF-102であった。
当初のF-102は音速を超えることが出来なかった。いわゆるエリアルールに沿っていなかったため、抵抗増大になってしまったからだった。急遽、胴体の形状を再設計し「コークボトル」の胴体となったF-102は晴れて超音速機となったのである。
このF-102の失敗を糧にさらに洗練されたのがF-106であり、がしかし皮肉なことに開発が遅れ60年代のアメリカ本国の空を守ったのはこのデュースであった。幸か不幸か米ソの核戦争危機はなんとか回避され、このデュースもなんとか面目は保ったのである。
F-102Aデルタダガーの製作
MENGMODELのF-102でございます。センチュリーシリーズでこの機体はハセガワの古いキットしかなかったので大歓迎です。
今っぽいキットで機体腹側の方のディティールは1/72とは思えない奥深なディティールで好感度アップです。その反面、上面のほうはあっさり気味であり、もうちょっとくどくてもいいのになあと思う次第。まあ、この辺は作る人のこだわり次第というところですか。このキットはケースXバージョンですが、翼端が別パーツ化されて別ランナーなのでケースXXも出るはずです。ケースXXの方が派手なマーキングが多いのでこちらに期待する人もいるのではと思います。
キャノピーが絶望的に合いません。ここは開けてしまったほうがよさげです。内部のディティールもさほど悪くないので。ミサイルは悪くないのですが、主翼と動翼部分の解釈が気に入らないのでハセガワの武器セットから拝借。こちらは弾頭の形がいまいちなのですが。デカールがえらく硬く、それでもマークソフターで何とかやわらかく出来るのですが、そもそも垂直尾翼に貼る部隊マークが大きすぎたのでした。それで当初予定していた327FISはやめて431FISに。このデビルヘッド、なんかびっくりしたおじさんみたいでやなんだよなあ。また、各部解釈がちょっといい加減なところもあるので、こだわりたい人はこだわったほうがいいかもです。製作記はこちら→「F-102Aデルタダガー製作現場」
F-102Aデルタダガーの製作を終えて
同時代のアメリカのインターセプターです。後F-106があればインターセプタートリオですな。F-104も一時期ちょっとだけ混じってましたが。
F-101のほうはこの後、F-4につながる系譜ってのが見て取れますが、F-102のほうはこの後F-16につながるなんて想像もつきません。ハスラーやシーダートまでデルタ一直線なメーカーが。
と思ったら、F-16ってエド・ハイネマンの仕業だったのね。