日の名残り (2018年1月20日)
ノーベル賞作家、カズオ・イシグロのブッカー賞作品。1950年台、斜陽のイギリスで貴族に尽くしていた老執事の過去の栄光を描く作品...とかくと嘘になるが、その独白そのものに多分に老執事のこうであって欲しい、こうであるべきだったという偏向が含まれており、素直に読んでいくとよくわからないつまんないものになりそうだ。
まあ、普通に読めばその辺の違和感に気付くし、本人も独白の中でそこに気づいていくんだけどね。
このあたりの書き方は面白い。
偏向と個人の世界に対するあり方ってのが昨今のテーマであるから、ある意味ぴったりなんだな。
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