漆の実のみのる国 (2008年12月 7日)
藤沢周平さんの最後の作品。うちの師匠に勧められて借りました。
日本の歴史はちょっと疎いし、中国の小説ほどでもないのですが漢字が苦手でちと苦労しましたが、読みました。今の世相とリンクする部分が多々あり、なんだか読後感が非常に重々しいモノです。
財政が窮乏する米沢藩を立て直そうと藩主上杉治憲やその重鎮竹俣当綱らと改革を実行するのだが・・・。
人間の愚かさは全く変わらないということと、政治屋、官僚では経済はたちゆかないということが改めて分かります。むしろ必ず足を引っ張る存在だとも。
経済にさほど影響力を持たない(政治のイデオロギーが変わらない時において)政局は、閉塞感があるときは変化させるべきであり、唯一政治が経済活動に影響を与える点はその変化したなという感覚である。
でも、米沢藩の財政は駄目なままでお話は終わっていく。ちょうど藤沢さんが亡くなった1997年に文藝春秋で連載していたモノであり、時代的にも日本がどん底状態。藤沢さんも何か思うところがあったに違いない。
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