男たちの大和 (2006年8月18日)

戦後60周年ということで作られた大和モノ。公開当時は結構入っていたとかいないとか。

日本で作る太平洋戦争物(とは米国モノじゃ言わないな)は湿っぽくなるのが常で、大和ネタだとなおさらで、この映画もじめついています。
個人的には太平洋戦争で亡くなった軍人民間人問わず、その死が無駄だったとは少しも思っていないのだが、それをじめっぽく語るということがその死に対する敬意かどうか、疑問なところがある。むしろ、じめっぽさが例え、追いつめられたが故に日本という国の存続をかけての戦争だったという言い訳だとしても、それはやはり言い訳で。

セットの部分は流石にらしく仕上がっていたけど、セットまんまで機銃なんかは動いていないのはご愛敬なんだろうか?せっかく大和なんだからもっとでっかく撮って欲しかったなあ。ぐるっとカメラがなめなきゃあかんでしょ。なんか、JAC飛びしてるしさ~。JACじゃないのに。

テーマの置き所は置いておいても、いまいちキャラクターに感情移入できない所があるのはなんなのだろう?随所にプライベート・ライアンの演出をパクったようなところがあるのにね。戦艦大和の悲劇におっかぶせすぎたところに問題があるような。大和は当時の日本そのもので悲劇であると同時に滑稽さ、愚かさの象徴でもあるのよね。「大和ホテル」だし。レイテまで弾一発も撃っていないんだぜ。<失礼。
その部分を描けば、いかに愚かな艦隊特攻でも任務としてやり遂げた軍人達をもっと深く描けたんじゃないかと。悲劇はまんま描くと悲劇になりえない。

あんまし、こっち向いていない映画だなあ。嘘たっぷりでいい加減なところが多いしけど、ローレライの方がいいニャ。

この記事のタグ: 戦争

Wrote by ぷー /コメント (0)

コメント

コメント記入欄




保存しますか?



画像の中に見える文字を入力してください。

表示切替:スマートフォンスマートフォン | PCPC
▲ ページトップへ