ゲド戦記I-影との戦い- (2006年3月19日)
はい、説明するまでもないですね。アーシュラ・K・ル=グウィンのファンタジーです。ファンタジーを語るにはずせない一作ですが、岩波さんはこれをいまだ文庫化するのを渋っているらしく、この新書変形版でも¥2000します。ハードカバー版はそれ以上ですのでまだ、これはマシなのですが、なかなか中古屋で見かけることがなく、やっと見つけたモノです。
しかし、見つけるのは真剣ではなくなぜかというと、作家さんがル=グウィンだからです。「闇の左手」は僕にさっぱり合わない作品でした。彼女の作品で女性作家に懐疑的な印象を持つようになったのは確かです。
で、ゲド戦記。いろいろファンタジーにとってエポックメイキングな手法が取り入れられています。まずは自己のアイデンティティ確立のための旅。影との戦いという副題ですでにそれは示唆されているのですが、ファンタジーではそれ以前にそのようなテーマを持ったモノは少ないです。
次に世界が小さい島で成り立っていること。普通ファンタジーは大きな大陸があるのですが、この世界は孤立した小さな島の集まりです。これも画期的なモノで後のロープレの世界観の確立などで応用されてます。
まだ、フェミニズムっぽさもなく、ファンタジーとして十分楽しめる作品ですね。
ジブリの映画は3作目をやるそうな。ゲド、老人じゃん。
この記事のタグ: ファンタジー
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