L-GAIM(エルガイム)

バンダイ 1/144

L-GAIM(エルガイム)前L-GAIM(エルガイム)後ろ

L-GAIM(エルガイム)概要

ガンプラブーム以降、キャラクターモデルシーンに蔓延した「リアル」。塗装をミリタリー風にするとか、コーションデータのマーキングをするとか、はたまた、ディオラマによってリアル感を演出するとか、ある意味進化をしていったのだが、そこで問題となったのはロボットの関節であった。
関節の可動がきちんと出来るかという命題が果たして、作画的なところから出てきたのかはおそらくないのだが、ガンプラブーム以降のロボットアニメにおいては商業的にもひどく重要な命題であったに違いない。マクロスのバルキリーにおいても飛行機がロボットに変形というおよそリアルではないものをさも変形しそうな、ゲッターロボのようなメタモルフォーゼでないということに、リアルさを感じたのだし、それを為すに立体上での関節の確かさが必要だったのである。
しかしながら、当時的な関節処理だと劇中や箱絵のようなポージングはほぼ無理でそれを再現するには関節固定の選択肢しかなかった。ガンダム、ダグラムなどでリアルロボットの先駆だった大河原氏はボトムズにおいて、股関節を覆う腰アーマーをバラバラに動かすというデザインで、このあたりのジレンマを解消したかに見えたが、ザブングルにおけるウォーカーマシンやダンバインのオーラーバトラー、はたまたマクロスのロボット群にを見るに腰アーマーをなくすというデザインを取ってみても、それが、ポージングの自由さに繋がるはずもなく、次第に関節可動を重視する模型製作はおもちゃ的でリアルではないという風潮が出来ていた。(←個人的主観。)

L-GAIM(エルガイム)重装型、前L-GAIM(エルガイム)重装型、後ろ

そこに登場したのがエルガイムであった。ムーバルフレームという概念により、各関節の動きが明確化され、いかにも動きそうだった。リアル感で群を抜いていたスタジオぬえのディティールとも違うディティールに、一見リアルとは無縁そうに見える甲冑風のデザインやファッションモデル風のデザインも永野氏の『ほんとは実はこうなっているんです」という説明とデザインで細部ディティールを提示されると、それがまたある意味のリアルの補強になっていく。
まあ、実は当初のリアル感というのはミリタリーテイストだったのが、デザイン性や世界観の構築、その確かさに変化して、受け取る側はそれにひたすら酔い続けるか、バカバカしくなってやめるかという感じだったことは否めない。

L-GAIM(エルガイム)セイバー構える、前L-GAIM(エルガイム)セイバー構える、後ろ

しかし、エルガイムのムーバルフレームという概念は、Zガンダムに受け継がれ洗練されていく。そして、今やエルガイム以前のものまでムーバルフレームを内蔵している時代だ。

L-GAIM(エルガイム)の製作

L-GAIM(エルガイム)バスターランチャー

エルガイムです。こんな歳になって作るとは思いませんでした。最初のキットが出た当初、S.F.3.D.のA.F.S.と一緒に買ってきたエルガイム、A.F.S.に比べあまりにおもちゃ然としているというか、ダンバインではかなりがっかり感の強かったバンダイのキット、バイファムで結構やるようになったな、と思っていた矢先だったのでがっかり感が強かったのです。
その後、HGでリニューアルしたのですが、北爪氏のアクション用画稿のイメージは捉えているものの、なんか宇宙戦艦ヤマトのイメージモデルを彷彿させていて、あんまし好みじゃありませんでした。好みじゃないと言葉を丸くしていますが、相当、嫌いなアレンジです。
その後、3Rでmk.IIが出ていよいよかと思いきや、これも無し。魂やなんやらで立体化の機会はあるものの、トイ方面はあまり関心ないのでスルー。しかし、なんとかなるのかなと漠然とした思いはあったのでした。旧キットの素性はそんなに悪くないのかなって。

L-GAIM(エルガイム)ギワザ・ロワウ覚悟!

L-GAIM(エルガイム)重装型

個人的なエルガイムのイメージは頭はちっちゃくもなく、FSSのジュノーンでもない。初期稿のイメージを引きずっている頭でっかち、意外と骨太な感じなのです。そう考えると旧キットはさほど間違っているとは思えませんでした。
HGも実は足や腕は旧キットに準じた大きさフォルムになっています。頭部を含めた体幹部を旧キットに準じたものに、手足をHGから持ってくれば今基準になるかな?と製作はじめました。
結局、旧キットで使った部分は頭と、胸部の肩側、腰のみというHGに旧キットをかぶせた感じになりましたが、HGもそれらの好みの問題なのかなと今更ながら思う始末です。
詳しい製作記は「エルガイム(1/144)製作現場」で。

L-GAIM(エルガイム)全パーツ

L-GAIM(エルガイム)の製作を終えて

L-GAIM(エルガイム)、ガンダムと

前文で関節のリアル感などとほざきましたが、今回はその辺は極力無視しました。模型の間接的正解値は現在のロボットのプラモやトイに集約されると思うからです。これ、実際に動くロボットって、ホンダのアシモみたいになるはずなんですよね。エルガイムの間接処理だとやっぱり動かないんですよ。動きそうに見えるでしょ?的なデザインなのです。当時的、ご時世では当然、それが必要だったわけですが。

L-GAIM(エルガイム)顔アップ

で、再度エルガイムの魅力ってなんだ?と思うとその素立ちでの美しさなんだと思うわけですよね。純白にまとめられた色もその優雅さに一味加えているわけです。その美しさにランダムスレート開くと、むき出し感のあるメカが内蔵されてるよと。内臓感のあるメカってのが当時的に斬新だったのかなと思うわけです。